それでもオレは愛してる(>_<)
 しいのその合図で、オレは将と手を取り合ったまま、ダッシュに見えるような、それでも、カメラにはしっかり映る程度に速度を押さえ、倉庫の海側へと飛び出した。

 …よく、シラフで出来たもんだと思う。よっぽどヒドク、しいの術中に、はまってたんだろうな。



 飛び出したオレ達は、フラッシュの嵐の中を駆け抜け、十重二十重のカメラの垣根を引き連れながら、50メートル程先の岸壁に待機している、らぶういんぐ号のキャビンをめざした。

 そして、辿り着いた船に飛び乗り、同時にらぶういんぐ号が発進した…はずみで、オレは少しだけバランスを崩した。


 「あっ!危ない、章良っっ!」

 将がそう叫びながら、オレの手を引き、てすりのトコロまで引き寄せると、オレを抱きしめた(ように見える)体勢のままで、オレに顔を寄せた。


 「しばらく、動かないでくださいね。佐伯さん。」

 素早く、オレに小さくささやくと、将はオレの唇からギリギリしか離れていないトコロに。
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