虹の音


「あ、それから」


空木はカバンを床に置くと、一歩あたしに近づいた。

…あの世界の空木じゃない。

身長も伸びて声も少し低くなった、中学3年の空木だった。


「今日で二年だな」


…二年?

なんのこと?


「…あっ」


「…忘れてたなんて言わせねぇからな」

そう言って君は笑う。


あの日から。

あたしたちは今の今までつき合っていたってこと…?


今あたし…

空木の彼女?


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