虹の音
あ然とするあたしに、彼はすたすたと近づいてくる。
「つかなんで土曜なのに学校にいるんだよ」
そんなことを言いながら笑っている彼。
「部活終わったあと会って渡そうと思ったのに…今渡せちゃうし」
カバンからピンクの包装紙で綺麗にラッピングされた包みを取り出し、あたしの机の上においた。
「誕生日おめでと」
…う、そ。
あたし…ここにいる。
転校してない。
「…空木…ありがと…」
あたしの頬に一筋の涙が伝う。
「ははっ、何泣いてんだよばか」
…あのときと同じような台詞を言って、あたしの頭をくしゃくしゃと撫でた空木。