俺がお前を守るからだからお前は…

 「なんで、何で殺すんだよ?」

 「…萌がいけない。僕を愛さないから」

 すると萌は俺を突き飛ばした反動で、南の方へ走った。

 「すき!スキだよ!大好き!」

 必死だ。殺されると分かっているから当然か。

 まるでロボット。望むまま愛を囁くロボットのようだ。

 「…毬也」

 南が俺を見た。

 命令が聞けないのか?と目が訴える。

 「…自分で、すればいいだろ?」

 南はふりに立ち上がり、萌の首を両腕で掴んだ。

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