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夜の端
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真夏でもひんやりし
ている昇降口へと踏
みいる。
深呼吸。
あと少しで予鈴がな
る、そんな時間であ
る。すいこんだ空気
をゆっくり吐いて、
ずっしりした気分で
サビついた下駄箱に
手をかける。こんな
風になるんなら、朝
イチで登校してくれ
ばよかった、と思っ
たりもするけれど1
秒たりとも長く学校
にいたくないのだか
ら、しかたない。
今日はなんだ?
ごくりと唾(つば)
をのみこみ、そうっ
とうわばきにふれて
みる。
……濡れている。
びくびくしながらひ
っぱってみると、泥
がたっぷりつめられ
ていた。
『うわばき
チョコレート
あふれる
ビターダーク』
などといって、売り
出したいようなドロ
リとしたありさまだ。