゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚ 夜の端 。゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚。

*暗いお昼


「そういえばさ、あ

のブタ、最近どうな

の?」

 学校を抜けだし、

コンビニでファッシ

ョン誌を立読みし、

砂糖たっぷりのパイ

ナップルジュースや

スナック菓子を買っ

てくるのが、ゆみ達

の正しい昼休みの過

ごし方だった。だか

らなおは、その時間

が一番リラックスで

きて好きだった。

のに、

今日は違った。

誰かが彼女に、こな

いだ吉良よしおがや

って来たことを話し

たらしい。

おまけに、なおに握

手したことまで。ピ

リピリと肌をさす視

線を感じるのはそう

いうわけだ。豊富ゆ

みは彼に気があるの

である。これは有名

なことだったのだが

ずけずけと囁かれる

噂話を聞くまで、

無頓着ななおは、知

らなかった。




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