恋愛モラトリアム~夢見る乙女のオフィスラブ~

「ゆめ、一人で大丈夫か?」

「大丈夫だよ」

「その元カレ、家に押しかけてきたりしないか?」

「しないよ、あいつ、私の家知らないし」

 悔しいけど、あんたが心配してくれるだけで心強い。

 付き合っているときだってこんな風に思ったことないのに。

「お前、今日は俺んとこ来い」

「え?」

「一人じゃ不安だろ」

 優しい。

 大輔って、こんなに優しかったっけ。

 こんなに温かい人だったっけ。

 なんか、涙が出てきた。

「大輔……」

 大輔は涙を隠すように私を長い腕で包み込んでくれた。

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