恋愛モラトリアム~夢見る乙女のオフィスラブ~

「わかった。店が終わったら梨香の部屋に帰るよ」

 帰るという表現が二人の関係を物語っているようだった。

 きっと二人は上手くいく。

 いや、絶対に上手くいく。

 私は……どうすればいいんだろう。

 モラトリアムを卒業するために、

 私にできることって何なんだろう。

「自然に恋しなさいな」

 梨香に聞くと、こんな答えが返ってきた。

「好きなんでしょ? 北川君のこと」

「……うん」

「イケメン上司とか、憧れの社内恋愛とか全部無視して、素直に好きでいればいいじゃない」

「でも」

「全てを捨ててでもついて行くって、きっとそういうことなのよ」

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