恋愛モラトリアム~夢見る乙女のオフィスラブ~

「まあ、そういうわけで」

 どういうわけか、わかんない。

「俺はいわゆるワケアリ社員ってこと」

 そんなの聞いてりゃわかるけど。

「ワケアリって、どんなワケがあるっていうの?」

 それが知りたいの。

「それは、まだ言えない」

「まだって……」

 いつになったら言えるのよ。

 曖昧にするの、いい加減やめて欲しい。

「ゆめ次第では、今話しても良いんだけど」

「私次第? 何それ、ちょっと怖い」

 ハハ、と笑う声と共に、

 大輔はパソコンを閉じた。

 目が合って、立ち上がって、

 ゆっくりとこっちに向かってくる。

 そして昼間と同じように私の隣の席に座った。

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