恋愛モラトリアム~夢見る乙女のオフィスラブ~

「大丈夫です!」

 足はすっごく痛いけれど、

 私は目を輝かせて声を出した。

「おい、大丈夫かよ」

「大丈夫、ですか?」

 余計な二人も構ってくれたが、

 私は迷わず切れ長王子の手を取った。

 ああ、あったかい。

 どうしよう、ドキドキする。

 ありがとう、梨香。

 私、恋に落ちました。

 握られた手を引かれるまま体を起こすと、

 ズキーンと足が痛み、

「いたっ」

 再びよろける。

 そして……。

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