恋愛モラトリアム~夢見る乙女のオフィスラブ~

 引かれた方向に体が傾くと、

 私はそのまま切れ長王子の腕に

 しっかりと支えられた。

 なになに?

 このシチュエーション。

 まるで神様に

「この男を授けよう」

 と言われている気がするほどの

 胸キュンアクシデントだ。

「すみません……」

 私は彼の腕をしっかり掴んだまま、

 何とか二本足で立ってみる。

 せっかくのシチュエーションだけど、

 彼だけに集中できるほど

 足の痛みが甘くなかった。

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