恋愛モラトリアム~夢見る乙女のオフィスラブ~

 それでもピョコピョコと営業部の部屋を出ると、

 急に視界がぐるりと動いた。

「ひゃっ!」

 体が弾み、足が浮く。

「よっ」

 もう一度弾むと、嗅ぎ覚えのある香りがした。

「ちょっと、大輔」

「しょうがねーだろ、歩けないんだから」

 だけど、これって……

 お姫様抱っこじゃないの。

「恥ずかしい、下ろして」

「歩けるようになってから言えよ」

 有無を言わさずズンズン歩いていく。

 そのうち、一つの広い部屋に入った。

 どうやら会議室らしい。

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