執事と共に賭け事を。
――つい、とわずかに空気が動く。


「あら、こちらの潰しにかかるなんて……」


春樹は、20のトリプルを見事に射抜いていた。


「これで、ツバキさんの陣地もなくなりました」


ツバキは、ただ笑みを浮かべるだけだ。

それから、ツバキは、17の陣地を自分のものとし、春樹は16の陣地を取った。


ツバキの得点は、111

春樹の得点は、73


圧倒的に春樹は不利に追いやられていた。

これで、勝つにはブルを射抜き、なおかつ恵理夜の体の下にあるどちらかを自分の陣地としなければならない。

しかし、無情にもツバキはブルズアイを狙っていた。
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