執事と共に賭け事を。
「だから貴方にも、」

「すまなかった」


ヒガキは、ただ、そう言った。


――ぐい


不意に、その身体が引き剥がされる。


「恵理夜、これ以上は堪忍してくれな」


祖父の残酷な声、そして、無理やり連れ去られようとするヒガキ。


「お祖父様っ」


恵理夜は、はっきりと言った。


「もう、この事件は終わりました」
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