やさしい手のひら・前編【完結】
新幹線から特急に乗り、私達はもう北海道に来ていた。今日は函館に泊まり、明日は札幌となる

まずはホテルへ行き、荷物を置いて晩ご飯を食べてから集合となる。私と由里は2人部屋だった

「2人だから楽だね」

「そう思って、由里と2人にしたの」

私は鞄を置き、椅子に座った。携帯を見ても健太から連絡は入っていなかった

「私も連絡ないや」

由里も携帯を見ていた

「今頃、男達で楽しんでるんだろうな」

由里が言った

「学校はもう終わってるからライブハウスかな・・・」

もう一度携帯を開き、時計を見た

「なんか祐介いないとつまらなーい」

「帰りたい」

今日来たばかりなので帰れる訳がなく、私と由里は諦めるしかなかった

晩ご飯の時間になり全員、大広間に集合となった

「あれ?私どこ?」

名前の札を見つけられないでいた

「亜美ここ」

呼ばれた声の方に向くと凌がいて、隣の座布団を叩き教えてくれた。偶然にも凌の隣だった

「あっ、うん。あれ由里は?」

由里を見ると隣には別れた坂下が座っていた。クラスは違うけどたまたまお互いのクラスの端と端だったらしい

なんか嫌な予感がしてしまった

先生の挨拶が始まり、挨拶が一通り終わったあと『いただきます』でやっと食べれる時間になった

「おいしそう」

どれから食べようか悩むほどの料理だった

♪♪♪~

私の携帯が震えたので急いで見てみると由里からのメールで『助けてー』と書いてあった

すぐ由里の方を見てみると由里は固まっていた。それが可笑しくて思わず笑ってしまった。私はすぐに『頑張れ!』と返信した

隣の凌は不思議そうに見ていたけど何も言ってこなかった

「慎の隣見た?」

食べながら凌が私に話し掛けてきた

「うん、さっき由里から助けてってメール来た。見てびっくりしたよ」

「あいつも俺と同じで忘れてねぇんだよ」

「凌と同じって?・・・えっ」

坂下もまだ由里を好きなの?でも坂下は別れる時、他に好きな人がいたんじゃ・・・

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