宵闇の世界 -world of twilight-
「俺はこのまま蒼維を連れてくね」
「ああ、麗藍もこの状態だ。そのほうがいいだろう」
「詳しくは明日のほうがいいだろうね。彼も混乱してるだろうし」
「今日は捺瀬の家に行く。明日そこで」
「わかった。明日」
蒼維を抱き上げたまま、黒羽は森へと姿を消した。
蒼維が眠りについたため、森の木々は元通りになっていた。
スラストは麗藍を抱き上げると、辰樹に体ごと向ける。
「我はスラスト。主の名は?」
「あ…辰樹…」
「そうか。辰樹、いろいろあって混乱しているとは思うが、先ほども言ったとおりこのままでは危ない。我と一緒に来てもらえるか?」
「あ…ああ」
「もう日が落ち始めている。荷物を持って、我の腕を掴め」
辰樹はスラストの言葉に頷き、日本刀とカバンを持つとスラストの腕を掴んだ。
それを見届けると、スラストは辰樹に【目をつぶれ】とだけいい、自分も目をつぶった。
辰樹はスラストの言葉に、素直に従った。
風が体の周りを巡っり、一瞬の後それは治まっていた。
バンと音が響き、驚いた辰樹は目を開いた。
「スラスト!!麗藍!!」
「捺瀬。麗藍を寝かせるからベッドの用意を」
「わかりました。すぐにします。その後お茶を入れます」
「頼むな」
スラストと捺瀬が会話をする中、辰樹は周りを見回していた。
丘も森も目の前から消えて、代わりに目の前には小さな小屋が建っていた。
どうやら辰樹がいる場所は庭らしく、小さな花壇と周りを囲むような柵があった。
「いつのまに移動を?」
「瞬間的にここへ移動した。柵の内側は許可したもの以外は入れない。柵から出ない限り安全な場所だ」
「俺がいても大丈夫…?」
「辰樹は捺瀬と同類だ。だから問題はない」
「同類?」
「明日にはきちんと説明する。今日はとにかく体を休めろ」
スラストはそういうと、麗藍を抱きかかえたまま小屋の中へ入っていった。
小屋の中は意外と広く、テーブルの上には紅茶が3つ置いてあった。
捺瀬はスラストに視線を向け、小さく微笑むと、スラストは小さく頷いて奥の扉へと消えた。
「ああ、麗藍もこの状態だ。そのほうがいいだろう」
「詳しくは明日のほうがいいだろうね。彼も混乱してるだろうし」
「今日は捺瀬の家に行く。明日そこで」
「わかった。明日」
蒼維を抱き上げたまま、黒羽は森へと姿を消した。
蒼維が眠りについたため、森の木々は元通りになっていた。
スラストは麗藍を抱き上げると、辰樹に体ごと向ける。
「我はスラスト。主の名は?」
「あ…辰樹…」
「そうか。辰樹、いろいろあって混乱しているとは思うが、先ほども言ったとおりこのままでは危ない。我と一緒に来てもらえるか?」
「あ…ああ」
「もう日が落ち始めている。荷物を持って、我の腕を掴め」
辰樹はスラストの言葉に頷き、日本刀とカバンを持つとスラストの腕を掴んだ。
それを見届けると、スラストは辰樹に【目をつぶれ】とだけいい、自分も目をつぶった。
辰樹はスラストの言葉に、素直に従った。
風が体の周りを巡っり、一瞬の後それは治まっていた。
バンと音が響き、驚いた辰樹は目を開いた。
「スラスト!!麗藍!!」
「捺瀬。麗藍を寝かせるからベッドの用意を」
「わかりました。すぐにします。その後お茶を入れます」
「頼むな」
スラストと捺瀬が会話をする中、辰樹は周りを見回していた。
丘も森も目の前から消えて、代わりに目の前には小さな小屋が建っていた。
どうやら辰樹がいる場所は庭らしく、小さな花壇と周りを囲むような柵があった。
「いつのまに移動を?」
「瞬間的にここへ移動した。柵の内側は許可したもの以外は入れない。柵から出ない限り安全な場所だ」
「俺がいても大丈夫…?」
「辰樹は捺瀬と同類だ。だから問題はない」
「同類?」
「明日にはきちんと説明する。今日はとにかく体を休めろ」
スラストはそういうと、麗藍を抱きかかえたまま小屋の中へ入っていった。
小屋の中は意外と広く、テーブルの上には紅茶が3つ置いてあった。
捺瀬はスラストに視線を向け、小さく微笑むと、スラストは小さく頷いて奥の扉へと消えた。