宵闇の世界 -world of twilight-
スラストを見送った捺瀬は立ったままの辰樹に視線を向ける。
辰樹は自分を助けてくれた麗藍の状況に、ただただ不安の表情を浮かべる。
「状況がわからない中、いろいろ起きて大変でしたね」
「あ…うん」
「スラストが戻ってきたときに、麗藍の様子を教えてくれます。とりあえず座ってゆっくりしてください」
「……ありがとう」
捺瀬の言葉に辰樹は、近くにあった椅子に座った。
ふわりと紅茶のいい香りが、辰樹を包んだ。
捺瀬に勧められるまま、紅茶へと手をつけた。
紅茶の優しい味が、緊張していた辰樹の心をゆっくり解かしてくれた。
「俺は木原辰樹。君は?」
「私は秋川捺瀬です。少しスウェーデンの血が混じってます」
「スウェーデンっていうと、ヨーロッパか…じゃあ、捺瀬は…」
「辰樹と同じ日本人ですよ。1年前この世界に来ました」
「さっきスラストが同類って言っていたのは…」
「このことですね」
捺瀬はふわりと微笑むと、紅茶を一口飲んだ。
白のTシャツに黒のジャケットを羽織り、短めの黒のスカートにハーフ丈のスパッツの捺瀬は、たしかに元の世界にいるような感じだった。
「辰樹は高校生ですか?学生服ですが…」
「あ、うん。高校2年」
「じゃあ同じですね。ここにきたときには私は高校1年でしたから」
「そっか…」
Yシャツに紺のネクタイ。同系色のブレザーとズボンは辰樹が通う高校の制服だった。
明らかに浮いている感じがした。
元の世界にいたときは違和感がなくても、この世界では異様に写る。
スラストは白のYシャツに上下とも黒のタキシード。
麗藍は淡い青から濃い青へのグラデーションの膝丈の細身のノースリーブワンピース。黒のストールを肘までかけていた。
服装の統一感はなくても、それぞれ印象的な服装だった。
思いにふけっていると、ドアを閉める小さな音が聞こえた。
辰樹は自分を助けてくれた麗藍の状況に、ただただ不安の表情を浮かべる。
「状況がわからない中、いろいろ起きて大変でしたね」
「あ…うん」
「スラストが戻ってきたときに、麗藍の様子を教えてくれます。とりあえず座ってゆっくりしてください」
「……ありがとう」
捺瀬の言葉に辰樹は、近くにあった椅子に座った。
ふわりと紅茶のいい香りが、辰樹を包んだ。
捺瀬に勧められるまま、紅茶へと手をつけた。
紅茶の優しい味が、緊張していた辰樹の心をゆっくり解かしてくれた。
「俺は木原辰樹。君は?」
「私は秋川捺瀬です。少しスウェーデンの血が混じってます」
「スウェーデンっていうと、ヨーロッパか…じゃあ、捺瀬は…」
「辰樹と同じ日本人ですよ。1年前この世界に来ました」
「さっきスラストが同類って言っていたのは…」
「このことですね」
捺瀬はふわりと微笑むと、紅茶を一口飲んだ。
白のTシャツに黒のジャケットを羽織り、短めの黒のスカートにハーフ丈のスパッツの捺瀬は、たしかに元の世界にいるような感じだった。
「辰樹は高校生ですか?学生服ですが…」
「あ、うん。高校2年」
「じゃあ同じですね。ここにきたときには私は高校1年でしたから」
「そっか…」
Yシャツに紺のネクタイ。同系色のブレザーとズボンは辰樹が通う高校の制服だった。
明らかに浮いている感じがした。
元の世界にいたときは違和感がなくても、この世界では異様に写る。
スラストは白のYシャツに上下とも黒のタキシード。
麗藍は淡い青から濃い青へのグラデーションの膝丈の細身のノースリーブワンピース。黒のストールを肘までかけていた。
服装の統一感はなくても、それぞれ印象的な服装だった。
思いにふけっていると、ドアを閉める小さな音が聞こえた。