七転び…八起き?
ーー危ない!ーー
俺の頭の中で
ある記憶が蘇ってきた
『その後に教室で出会った君は、世界に絶望していた。いや違う、きっと…この学園のみんな、どこかで不安を感じていたんだ。
大切なものが側にあるんだってこと、そう簡単には離れないんだってことを知らなかったから。』
ーー 俺達はもう餓鬼じゃない。自分の友達は 自分で決める。
腐った金なんかで、俺達の気持ちが動くと 思うのかよ!ーー
俺と瀬那は顔を上げる
親父の事で、失う怖さを抱えていたあの頃
『だけど…みんなと過ごしていく中で、ほんとに信じ合える仲間を見つけて、毎日が楽しくて…ずっと、ここにいたいと願うほどに。』
ーー来年もまた来れるかな?ーー
不安げに海でそう言った
梅田達もピクリと反応する
『だけど…夢は覚めるものだから。』