【完】 SECRET♥LOVE 危険なアイツの危険な誘惑
男がシャワーを浴びる間、翡翠は鞄から携帯を取り出すと電源をONにした。
着信を知らせるバイブ音と共に不在着信17件と表示される。

確認しなくてもその着信の相手が誰かは想像ついた。
翡翠はまた携帯の電源をOFFにすると鞄の中に携帯を戻した。

 「翡翠久々に一緒にシャワーでも浴びるか?」

シャワールームから顔だけ覗かせた男の能天気な声が聞こえてくる。

名前を呼んで引き止めたのは翡翠の方で男が今のこの状態に有頂天になるのも仕方がない事なのかもしれない。
過去の翡翠への仕打ちさえも今夜翡翠と一晩過ごすことで・・・
男を翡翠が受け入れる事で全てが許されてしまう。
そして・・・これからも関係が続けば男にとって翡翠は完璧都合のいい女になる。

そんな甘い期待。


 「馬鹿な男・・・」

翡翠の口からは男を見下す言葉が零れたがその声は小さく男には届かなかった。

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