愛のない世界なんてない

｢びっくりしたぁ…｣
尋斗君はホッとしたような顔だった。
すると美知子さんが来た。
｢華芽ちゃん、今日から泊まるけど、空き部屋がないのよ。だから私と礼さん(圭のお母様)は私と寝て圭ちゃんは裕ちゃんの所に寝て華芽ちゃんは尋ちゃんの所で寝てもいいかしら?｣
チャンス到来か?これは…。
私はもちろんOKをだした。
｢尋ちゃん、華芽ちゃんが尋ちゃんの部屋で寝るからね｣
｢はいはーい｣
尋斗君は可愛く笑っていた。
本当にこの笑顔……惚れる。
ヤバイよー。
｢うふふ。じゃあ華芽ちゃんと仲良く寝なさいよ｣
美知子さんは優しく笑って部屋に戻っていった。
｢私と礼さんはもう寝るからね。あなたたちも寝るときは電気消しなさいよ｣
と最後に言い残し、部屋に入っていった。
｢尋斗君｣
｢尋斗でいいよぉ｣
また可愛く笑う。
二つ目の矢がハートに刺さりました。
｢尋斗?｣
｢うん｣
｢あの…一週間よろしくねー｣
私は心臓をバクバクさせながらも言った。
それで圭はその状況に気付いて良いことを言ってくれた。
｢裕次ー。もう眠い。寝ようぜ｣
｢うん。俺も眠い。んじゃ二人ともお休み｣
と言ってくれて二人は部屋に入っていった。