愛のない世界なんてない
「………………」
圭はそんな私を見て口を開く。
「……一が知ってるから送ってもらう?」
と言って携帯を開く。
「いいの!?」
私は身を乗り出す。
「一がいいって言ったらね」
「ありがとー!」
私は満面な笑みになった。
「じゃあ一に電話かける」
と言って携帯を耳に近付けた。
私は嬉しくて飛び跳ねる。
「…………」
ずっと耳から話さない携帯。
「……………………あっ、一?」
『そうだけど、どうしたの?いきなり』
一君の声が少し聞こえる。
「華ちゃんがみっちゃんの代わりに中学校行くらしくて……」
『それで俺が送れと?』
一君は見抜いた。
「うん。分からないらしいんだって」
『はははっ、仕方ないなぁー。じゃあ今からそこまで行くから』
「うん。サンキュー」
と言って圭は電話を切った。
「なんだって?」
私は聞いた。
「そこまで行くってさ」
「分かった」
それで私はゆっくり椅子に座った。
つかまじここの家モダン&和風で綺麗に光る電気に部屋も広くて……いいな。
「華ちゃん」
「ひゃっ」
後ろから圭が私の両肩をポンッと叩いた。
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