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この学校はひと学年3クラスしかない。
だからすぐにあの子も見つかるだろう。

教室中ブランドを身につけた奴でごった返していた。

「おはよ~」

「おぅ!」

こいつは幼馴染みの間宮龍夜(まみや りゅうや)。
明るい性格で憎めない奴だ。
親は脚本家&クラッシクの指揮者。

「なぁ、なぁ!」

「ん?」
 
龍夜は目を輝かせながら指をさした。

「見ろ!外人が来てる。って言うか同じクラスだぞ!」

「へぇ~」

「へぇ~ってお前!女に興味ねぇのかよ!」

「ないってわけじゃないけどさ」

俺はさっき会った女の子のことで頭がいっぱいだった。

「そういえば氷室財閥の子もこのクラスらしいよ。なんていったっけなぁ。レンだったような気がする」

「ふ~ん」

「髪は黒髪でウエーブだっけなぁ」

ん?黒髪ウエーブ!?
もしかしてさっきの子は氷室財閥の子なのか!?
だとしたらさっきのボディガードも分かる。
氷室財閥は今や世界で活躍する財閥だ。
その娘ともなればボディガードの1人や2人はあたりまえだろう。

「レン様よ!」

女子がキャーっと黄色い声を上げる。
さっきの子だった。

「「おはようございます」」

「おはよう」

この子は笑顔がとても似合う子だと思った。

「すげぇ~な。体中からお嬢様オーラ出してる」

「そうだな」

「なぁ~。弥生~。あの子のとこ行こう~」

あの子とは外人の子のこと。
龍夜は俺の袖を引っ張る。

「しかたねぇ~な」

こいつはホントに金持ちの息子かよ!?
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