愛して。Ⅱ ~不良俺様ボーイズ×絶世美少女~【完】
「……無理」
「無理じゃないでしょ、早く」
「ちっ。 減るもんじゃねぇのに」
ブツブツ文句を言いながらも、あたしに背中を向ける。
減るもんじゃないかもしれないけど、あんなにじっと着替えるの見られたら誰だって照れるし嫌だよ。
緩めのダメージジーンズに白のサマーニット。
ニットの中には薄い黄色のタンクトップを着た。
なんて事のない服装だけど、バーベキューだしこんなものだろう。
そういえば顔を洗っていなかったとささっと洗っていつもの軽いスキンケアをする。
髪は櫛で解いてから手櫛で無造作にまとめてお団子にした。
あとは日焼け止めをしっかり塗って終了。
「終わったか?」
「うん。 行こっか」
蓮と二人で部屋を出て、宴会場へ向かう。
宴会場の前まで行けば、そこからはガヤガヤとたくさんの人の気配。
戸を開けようとすれば、蓮に手で制された。
「蓮?」
「ちょっと待て。 俺が行く」
そう言って、あたしの前に立って戸を開けた。
あたしは蓮の背中で中がどうなってるのか全く見えない。