愛して。Ⅱ ~不良俺様ボーイズ×絶世美少女~【完】
「菜穂、大丈夫?」
「大丈夫じゃない。 朝から疲れた」
「あはは、お疲れ様です。 大河は自分から起きる以外はよっぽどの事がない限りなかなか起きませんからね」
後ろから聞こえた笑い声に振り向くと、そこにはいつの間にかタカがいた。
「あ、タカ。 おはよう」
「おはよ」
現れたタカに挨拶すれば、妙に爽やかに返ってきた。
「今日はいつも面倒臭い奴を起こさなくて済んだから、すっごい晴れ晴れしい気分なんだよなぁ」
タカはそう言ってニヤニヤと大河を見ている。
そう言えばみんなの中で一番早起きなのはタカで、みんなを起こすのはいつもタカの役割だって前に言っていた。
その時に大河を起こすのが一番面倒臭いと言っていたような気がしなくもない。
「黙れバカキ」
ニヤニヤしているタカに噛み付いたのは、もちろん大河。
寝起きのせいか、いつもよりも声が低い。
「バカはどっちよ」
それに反抗したのはタカではなく、菜穂だった。