愛して。Ⅱ ~不良俺様ボーイズ×絶世美少女~【完】
イタズラが成功したかのような、そんな嬉しそうな笑顔。
さっきあったことなんて、何も感じさせない。
気にしていないのか、吹っ切れたのか。
どちらも違う気がするけれど、颯がいつも通りならそれでいい。
「ちゃんと『加賀美』だよ。死んだじいさんの趣味だったんだ、この庭」
「そうなんだ……」
綺麗に生えそろった芝生、透き通ったプール。
大事に手入れされていることがわかる。
おじいさんが死んだ後も、きっと大切にされてきたんだろう。
「さて、バーベキュー始めよっか」
颯のその一言で、なんとなく場が浮き足立った。