愛して。Ⅱ ~不良俺様ボーイズ×絶世美少女~【完】



イタズラが成功したかのような、そんな嬉しそうな笑顔。

さっきあったことなんて、何も感じさせない。

気にしていないのか、吹っ切れたのか。

どちらも違う気がするけれど、颯がいつも通りならそれでいい。



「ちゃんと『加賀美』だよ。死んだじいさんの趣味だったんだ、この庭」

「そうなんだ……」



綺麗に生えそろった芝生、透き通ったプール。

大事に手入れされていることがわかる。

おじいさんが死んだ後も、きっと大切にされてきたんだろう。



「さて、バーベキュー始めよっか」



颯のその一言で、なんとなく場が浮き足立った。



< 112 / 378 >

この作品をシェア

pagetop