愛して。Ⅱ ~不良俺様ボーイズ×絶世美少女~【完】
ジュージューと、肉の焼ける音が耳を刺激して、同時に食欲をそそるにおいが鼻腔をくすぐる。
昼過ぎから始まったバーベキューだったけれど、太陽は大分下がってきている。
あと2時間もすれば空はオレンジに染まるだろう。
早々にお酒を飲み始めたのもあってか、できあがってきている人も結構な人数、見受けられる。
まあ、明日のお昼にはここを出るみたいだから、羽目を外せるのは今が最後。
仕方ないといえば、仕方ないのか。
あたしはチューハイ缶をチビチビと飲みながら、一人でウッドデッキに座り、ふざけている酔っぱらいたちをボーッと視界に映していた。
周りをぐるりと見れば、一番隅の人の少ないところに蓮と颯がいて、何かを話している。
さっき颯が蓮を連れて行ったから、何か大事なことなんだろう。
そのまま違うところに視線を移せば、肉を焼いている鉄板のあたりにタカと大河、菜穂が見える。
タカは相変わらず料理担当というか、肉を焼いていて、なんだか3人で盛り上がってるみたいだ。