愛して。Ⅱ ~不良俺様ボーイズ×絶世美少女~【完】
隼はどこだろう、と思って視線を巡らせば、華奢な背中がプールの方に見えた。
そばには他のメンバーも多くいて、光や虎太郎なんかも見える。
一番騒いでいるグループ、つまり、酔っ払いの集まりだ。
プールのそばに集まって、何が面白いのかゲラゲラと笑っている。
普段蓮たちと一緒にいることの多い隼だけど、同い年の光や虎太郎といるときは気取ってなくてなんとなく自然体に感じる。
だからって蓮たちといるときに無理してるとかそういうわけではないんだけど、なんというか光たちといるときはまるで子どもみたいに自由だ。
じっと隼を見ていると、ふと目が合った。
気づいた隼が手を振ってくれたから、私も振りかえそうと手を挙げた、その時。
――ッドボーン!!
そんな音と共に、隼の姿が消えた。
「しゅ、隼?!」
慌てて立ち上がると、隼の周りから上がる笑い声がよく聞こえた。
「しゅ、隼さ……ッ、何やって……!ギャハハ、隼さんが落ちた!」