愛して。Ⅱ ~不良俺様ボーイズ×絶世美少女~【完】
「はーい!」
――ガチャ
まだ声変わりのしていない、その声と同時に玄関扉が開く。
開いたそこにいたのは、まだまだ小さいユウだ。
「兄ちゃん!! おかえり!!!!」
「おぅ、ユウ。元気か?」
「うん! 久しぶり! 上にナオもいるから行こ!」
ユウの呼びかけに、玄関に上がる。チラリと見渡した玄関は、去年とあまり変わらない。
ただ、靴箱の上に置かれた写真立てには言っている写真だけが変わっている。
親父と由美さんとの間に3年前に生まれた美樹を真ん中に、ナオと美樹とユウ、三人で手を繋いでいる写真だ。
以前は――いや、もうやめよう。母さんのいた頃と比べたって、虚しくなるだけだ。
この家は今を生きていて、俺だけが未だに過去にいることを思い知るだけだ。
俺だけが、あのときから身動きがとれない。
「兄ちゃん?」
「あ、ああ、何でもない、悪い」
この家に来ると、いつもこうだ。どうしても母さんのことを考えてしまって、つい周りが見えなくなる。