愛して。Ⅱ ~不良俺様ボーイズ×絶世美少女~【完】
「大分前から決めてんだよ。家族全員が葵だしな」
不良一家の俺の家。
お袋、親父、姉貴2人。
全員が葵出身だ。
「ふーん」
「つーか、蓮は本当に北星行くのかよ?」
さっき、蓮は北星っぽいことを言っていたが、蓮が行くとは考えにくい。
蓮は一人であんなケバい女しかいない所に行くような性質じゃないしな。
「いや、お前等がいかねぇ気ならいかねぇ。黒木でも行く」
黒木か…
黒木と言えば、男子校で工業系の高校。
女を抱くけど性欲処理にしか使わない蓮にはお似合いかもしれない。
この時はそれ以上受験の話はしなかった。
だけど、俺達はその時とは違う現実になることを知らなかった。
また違った立場で、思いで。
1年後、それぞれの高校へと入学することをその時は気付いていなかった。
――――――――――
その日からまた1週間経っても、菜穂は倉庫に来なかった。
メールで連絡は取っているものの、忙しいのかほとんど返って来ない返事。
菜穂は頭はいいからそこまでかっ詰めなくても志望校には受かるはずなのに、2週間もこの状態なのは流石におかしい。
家に行っていいか聞いたメールには、拒否の返事。
理由を聞いても言おうとしない。
それからは良くて1カ月に二回会えるかどうか。
家には絶対に入れようとしないし、絶対おかしいことはわかってる。
家に見せたくないモノでもあるのか――それが男であることも考えたけれど、菜穂が浮気していることなんて考えたくなかった。
嫌な憶測を消し去りたくて、
不安を消し去りたくて、
俺は良く喧嘩をするようになっていた。