愛して。Ⅱ ~不良俺様ボーイズ×絶世美少女~【完】
二年前のあの日。
あっさりと来てしまった別れ。
一方的に俺から告げたそれは、後悔していないと言ったら嘘になるかもしれない。
だって、好きだから。
菜穂への想いは、どんなに綺麗な女を抱いたって消えてくれない。
消したくて消したくて、浮気したのは菜穂なのに。
憎いくらい、そんな菜穂を嫌いになりたかったのに。
俺はやっぱり菜穂が好きで、でも菜穂は俺を好きじゃなくて。
今も二年前も、結局俺は菜穂にとって大した存在じゃないんだ。
うじうじとこんな風に考え込んだりするのは性に合わない。
だけど、菜穂だから。
相手が菜穂だから、こんな風になるんだよ。
菜穂じゃなかったら、きっとこんな苦しい思いなんて知らなかった。
「菜穂」
もう一度、その名を呼ぶ。
戸惑った様な瞳と目が合って。
その瞳に俺の姿が映った瞬間、無性に涙が出そうになった。
「な、に…」
昔と同じ声が、妙に切なくて。
昔と変わってしまったところを見ると、苦しくなって。
変わらない所を見ると、泣きたくなる。