ONESTAR
「だからあたし……あたしずっと、ナツキさんが帰って来なければいいのにって思ってた。
お店お手伝いしますなんていい子のフリして、ナツキさんがこのままいなくなればいいってずっと思ってたの……。」

いなくなればいいのに?

ナツキが?

ああ、そうか……。

俺は、
何を間違えていたんだろう。

「ね、あたし、こんな酷い人間なの。なのにごめんね、あんなひどいこと言って……。」

ねーちゃんがすすり泣く声がする。


目の前にいたら、理性を保てた自信がない。
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