ただ今、政略結婚中!
周りの人に目を向けると、本当に何かのドラマや映画で見た女優さんや俳優さんがいた。


でもこの後、エステルと話すことで神経が過敏になっている私は彼らをスクリーンやテレビを見ている感覚にしか見て取れない。


こんな状況じゃなかったら、彼らを見てドキドキ胸を高ぶらせ、エステルの言うようにサインを求めていたかもしれない。


『イスに座ろう。何か飲み物でもどう?』


プールサイドのイスに座らせ聞いてくれたのはクライヴだった。


彼はなぜかこの場に残っている。


ドリンク……もちろん、喉が渇いている。


私が頷くと、クライヴは指をぱちんと鳴らして給仕を呼んだ。


うわっ、キザっぽ。


だけど、ドラマのように様になっている。


給仕が飛んでくるようにやってくると、トレーから金色の気泡のある細長いグラスを2つ取る。



『どうぞ、このシャンパンは最高だよ』


シャンパンとエクセレント言う単語はわかり受け取った。


彼の言うとおり、一口飲むとその美味しさに目を見張る。


喉も乾ききっていたこともあって、どんどん飲んじゃいそう。


飲めば緊張している神経が和らぐかもしれない。


< 172 / 566 >

この作品をシェア

pagetop