ただ今、政略結婚中!
それからしばらく呆然とそこにいた。


返事もまともに返すことが出来ない私に退屈したクライヴは、美しいブロンドの女性に声をかけられていなくなってしまった。


エステルはおしゃべりに忙しそうで来そうにない。


ここから一刻も早く立ち去りたかった。


隼人さんの私を見た時の目を思い出す。


怒っていたみたいだったけれど、怒りに来るほどのことではなかったみたい。


はぁ~少し飲みすぎちゃった……。


くらくらする頭。


気持ちは滅入ってきて、もう一度勇気を出して、隼人さんとエステルの姿を目で探してしまう。


10メートルほど離れた場所にいる彼ら。


相変わらずエステルの指が、隼人さんの腕に置かれている状態。


胃の中身がせり上がってくる感覚を覚えた。


楽しそうなふたりを見るのはもう耐えられない。


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