ただ今、政略結婚中!
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大理石の廊下を進み、ゲストルームへと案内された。


「バスルームはあのドアの先よ。着替えはここに置いておくわね。ゆっくりしてらして」


ベッドルームの先のバスルームを指さすと、エステルは出て行った。


話し方はそっけなかった。


愛想はどこかへ置いてきたらしい。


深いため息を吐くと、言われたドアを開けて中へ入りパウダールームのその先のバスルームへ入る。


濡れた服のままシャワーブースに入り、コックをひねる。


もう二度と着たくないドレスを脱ぎ、熱いお湯に打たれる。


頭からシャワーに打たれていると、しだいに目頭が熱くなって涙が溢れ出た。


心の中がぐちゃぐちゃだった。



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