ただ今、政略結婚中!
座席はジョンの前だった。


昨日のあの目つきを思い出すと怖くなる。


気にしないようにしよう……そうでないと、神経が持たない。


隣に隼人さんがいるんだから、大丈夫。


離陸して隼人さんが書類を見始めると、私は日本から持って来たほとんど読んでいないミステリーの小説をバッグから出した。



******



ジョン・F・ケネディ国際空港に到着して、隼人さんの専用車の後部座席に座ると肩の力が抜けた。


ジョンの視線からようやく逃れられた。


「亜希、ジョンと何かあったのか?」


そう聞かれて心臓が飛び跳ねた。


「えっ?なにもないよ?どうしてそう思うの?」


平静を装い小首を傾け、隼人さんに聞く。


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