ただ今、政略結婚中!
私も振り返り信じられない言葉を言う隼人を見た。


「……」


「あ、亜希さん……す、座りましょうか」


健ちゃんの顔色が青ざめている。


きっと、私もそうだろう。


「はい、はい、本部長の許しを得ましたから、どうぞカップルさんでお座りください!」


私をここまで連れて来た張本人の男性が、空いている席に私と健ちゃんを誘導した。


この部屋には20人ほどいた。


長いテーブルの一番奥に隼人と、きれいでいかにも仕事が出来そうな女性がいて、私はドアの側のちょうど隼人の対面に座らされてしまった。


「まだ人数が少なくて良かったよ まだ仕事をしている社員がいるんだ 二次会にはもっと増えると思う」


健ちゃんの言葉も耳に入らないくらい、私は隼人の方に神経が集中している。


< 535 / 566 >

この作品をシェア

pagetop