ヤンデレ彼氏に迷惑なほど愛されて
――痛いとこつくなぁ。
彼の特技でもある。
彼もまた頭の回転が早く、図星なりをよくついてくるのだ。
危険がつきまとう自由など何がいいのか。
いつ落ちるかも分からないのに羽を伸ばす。それならば、鳥かごの中で安穏とした飛べない生活が自堕落ながらも優雅に思えてきた。
「……、私は」
首を振る。
流されるなと、自我を立たせた。
「自分の身ぐらい、自分で守れますから」
「答えになってないような。危険なのは変わりないよ、それ」
「危険な時は、あなたが助けに来てくれると信じてますから」
場を抜けるために出た、我ながら少し恥ずかしいセリフでもあった。
虚をつかれたような彼は、数秒遅れたあとに。
「分かったよ、ミナナ!俺、ミナナのために害悪全員殺してくる!」
はしゃぐような彼に待ったをする。危険に値しそうな全てを葬り去ろうとするとは。
――一番危険なのは彼じゃないのか。
なんて考えたら、頭痛がしてきたので蓋をした。