ヤンデレ彼氏に迷惑なほど愛されて
ならば、他人経由。というよりも、起きた時にこいつらは、ミナナのケータイを使って電話していたのだ。
――何したんだ、あの人。
相手は彼。
要約すれば、彼女は預かった。今すぐここに来い、というもの。
住所を指定し、一人でとはお約束。
――さすがに死ぬのかなぁ。
生に未練はないこともないが、なぜかミナナが先に思ったのは彼の心配だった。
――彼がいなくなると困ることがあるからか?
些細ながらも重大なような。付き合いが長いからこそ、持ちつ持たれつ関係を築いたのに、それがなくなってしまうのは痛手でもあったが。
もっと純粋に、彼がいなくなって“引っかかる部分”をミナナは見ないようにしていた。
――二人か。
椅子に縛られている時点で逃げられる策は思い付かない上に、自分を挟むような立ち位置は何者も通さないであろう。