記憶の桜 -栄枯幻世-


すると、目の前に彼の寝顔が映る。




長い睫毛が伏せられた目の下には、彼の白い肌には不釣り合いな黒い隈が出来ていた。




そういえば、昨夜も遅くまで部屋に明かりがついていた。




多分、彼は最近寝ていなかったのだろう。




「お疲れ様です、土方さん…」



私は土方さんが起きないように、長く綺麗な髪をそっと撫でた。








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