記憶の桜 -栄枯幻世-
衝撃的な事に、私は彼の問いに頷く事しか出来ない。
「悪かったな…」
土方さんは目元を赤らめ、謝って来る。
恥ずかしいのか、目を合わせてくれなかった。
「ふふふ…。土方さんにも恥ずかしい事があるんですね」
「うるせぇな!屯所に帰るから、とっとと着替えて来い!」
私は土方さんに怒鳴られ、着物を着替えに行った。
着替え終えると、鈴蘭さんと白百合さんへの文を番頭さんに預け、私は土方さんと共に店を出た。