記憶の桜 -栄枯幻世-
「葛葉。布団が敷けたぞ。少し、横になると良い」
斎藤さんに促され、私は布団に横になった。
「大丈夫だって!オレ達が傍にいてやるから」
平助君は布団を私にかけると、頭をぽんぽんと撫でてくれる。
その厚意は有り難いが、今は1人になりたい気分だった。
「すいません、1人にしてください」
3人は部屋を出て行く事を躊躇ったが、何かあったら呼ぶように、とだけ伝え、部屋を出て行った。
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