記憶の桜 -栄枯幻世-
【涼】



その夜。




私は近藤さん達と池田屋の御用改めに来ていた。




狭い路地に身を隠し、中の様子を窺う。




数刻前あたりから長州らしき風体の男達が池田屋に出入りしていた。




「どうやら、こっちが当たりみたいだな」




平助君はうずうずと身体を動かしている。




「葛葉君、トシ達を呼んで来てくれ」




「はい! 」




私は土方さん達のいる四国屋に向かった。









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