記憶の桜 -栄枯幻世-
【沖田】


僕は自室の柱に寄りかかっていた。




手には、山南さんの首を落とした時の感触が残っている。




僕は山南さんを実の兄のように慕っていた。




そんな人を僕は…。




「く…、山南さん…」




右手を額に押し付け、溢れて来る涙を堪えた。




まるで、家族を失ったみたいな哀しみに僕は捕われた。




涼ちゃんはこんな思いを独りで耐えていたんだね…。




逢いたい、あの子に…。




その想いから、僕は涼ちゃんの部屋に向かった。







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