記憶の桜 -栄枯幻世-
「何言ってやがる!?この俺が直々にやってやってるんだから、我慢しろ!」
「土方さんの鬼ー!!!!!」
涼の悲鳴が屯所に響く。
あいつ…、変わったな…。
感情がなかった涼を変えたのは多分、土方さんだ。
オレじゃない…。
オレは土方さんみたいに仕事は出来ないし、新選組の為に鬼にもなれない。
けど、オレは涼を守ってやりたい。
あいつが好きだから…。
「よし、決めた」
ようやく、迷っていた事の結論を出せた。
オレはもう迷わない。
自分の為に、涼の為にオレは伊東さんと――。