記憶の桜 -栄枯幻世-


「くっそ…」



土方さんが悔しそうに柱を叩く。




それと同時に井上さんと共に淀城に行った隊士が、中に飛び込んで来た。




「ふ、副長!井上組長が…っ!」




淀城に援軍を呼びに行った井上さんが敵に狙撃され、命を落としてしまった。




「土方さん、江戸に退こう。これ以上は…」




多くの部下を失った永倉さんは江戸に退く事を望んだ。




「そうだな…。大将がいねぇ今、此処にいるのは無意味だ」



新選組は船に乗り込み、江戸に向けて、航海に出た。





< 395 / 412 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop