あたしの彼は『ヒドイ男』
カレンダーにマークを付けたり、さりげなくなんの日か聞いてみたり、けなげなアピールも虚しく、何も起きないままやってきた、十月十日。
リビングでひとりミナからもらった結婚情報誌をパラパラと開いていると、カズが仕事から帰ってきた。
「ただいま」
「おかえり」
ぱたぱたと玄関に出てきた私をちらりと見てから、カズは玄関に置いてあった煙草の箱から一本取り出し口に咥えた。
仕事中は煙草は吸わないと決めているカズは、家に帰るとまず煙草を吸う。
一番に煙草に手を伸ばされると、私は煙草以下みたいな気分になってちょっとさみしい。