あたしの彼は『ヒドイ男』
 

「バカバカしくないよ。私その子の気持ちわかるもん。その相手が本気で好きでも不安になるんだよ。本当に私のことを好きでいてくれてるのかって……!」

思わずムキになって顔を真っ赤にしてそう言うと、

「俺、ヒステリックな女ってニガテ」

カズは冷たい声でそう言って、ため息をつきながらシンクの三角コーナーに咥えていた吸殻を投げ捨てた。
そしてゆっくりと私の座るソファーに近づいてくる。

「ヒステリックって……」

ヒドイ。

そう言おうとカズを睨むと、視界を塞がれた。
首を傾けた顔がアップで見えたと思った次の瞬間には、息が止まるような強引なキス。

「ん……、カズ……」

逞しい身体の下でもがくと、私を組み敷き見下ろすヒドイ男が、唸るように低く囁く。

「お前ウルサイ。とりあえず黙って脱げよ」

こうやって自分に都合が悪くなると、カズは乱暴に私の口を塞ぐ。


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