レッスン ~甘い恋の手ほどき~


「よく、頑張った」



電話を切ったと同時に、涙が溢れ出した私を見て、そう言う彼。

私が首を振りながら、両手で顔を覆うと、彼の腕が伸びてきて、やっぱり私を包み込む。



「大丈夫だ」


深谷さんのその言葉に、少しだけ安心する。
きっと、大丈夫。私の選んだ道は、きっと間違っていないはず。

修二さんときちんと話をして、前に進まなければ。


けれど……
私はこれから、どこに向かえばいいのか。
そのあと、どうなってしまうんだろう……。

そんな不安でいっぱいになるのは、やっぱり私が弱いからだろうか。



そんな私を見て、ここにいればいいと深谷さんは言ってくれたけれど、仕事に出てしまう彼の部屋に一人でいるのはためらわれて、部屋まで送ってもらうことにした。










< 96 / 253 >

この作品をシェア

pagetop