Tricksters2ッ
それも、酷い話だな……
藍莉に悪役を任せて、トリックスターズに嫌がらせか……
金持ちってのは、こうもひねくれた家族関係の奴が多いのか?
ゼンだって、藍莉の気持ちが分からなくもないはずだ。
長い足を組み替えて、ゼンは藍莉を睨みつける。
「騙す奴も悪いが、騙される方も悪い」
「な……、何よ! 私なにも知らなかったんだから、しょうがないでしょ!」
「無知は罪だ。善意の第三者は救われても、善意の当事者は罪だ」
藍莉の顔がみるみるうちに赤くなっていく。唇がワナワナと震えた。
助けてやりたいけど、藍莉がこの先も香月グループの一員としてやっていくには自分で乗り越えなきゃならない壁だ。