Tricksters2ッ


「君は責任を持ってトミックカラーズという会社の罪を背負い、社員一同をコウヅキ不動産ホールディングスで面倒をみるように、そうすれば我々は今回のことは法的には訴えないつもりだ……

 ああ、損害金2780万は支払ってもらうけどな」



 威圧的かつ、絶対的かつ、脅迫的。有無を言わせぬ強さだ。

 こういうとこ、ゼンはあの親父にそっくりだ。


「そんなの、どうやっていいか……わからない」


「わからないなら、調べろ。で、どうにかしろ。
 話は戻るが、明日の結婚式で君はうちの社員に頭を下げてもらう」


「なんで私が!」



「そのための披露宴だ。ま、名目はなんでもよかった。社員全員を本社ビルの外で召集できる機会が欲しかった。

 それと父親に連絡しろ『不正入札のことで話がしたい』と言っとけ。藍莉の身柄は今から我々が拘束する。

 逃げ出すことは許さない」


 ゼンはドア付近にいた藍莉のボディガードを足蹴りして外に追い出すと、ドアのロックをかけた。



「手錠も必要かな?」


「要らないわよ! 逃げるなんて柄じゃないもの!」



「けっこう、それでこそ香月グループの一員だ」





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